新英研―全ての子どもたちに 外国語を学ぶ喜びと 平和な未来をひらく力を

現地実行委員会~現地だより2

命と命が響きあう 希望の明日へ

現地実行委員会事務局長・広島市立大州中学校 角崎 祐美

つながりあう大会に

 全国のみなさまお元気でいらっしゃいますか。
 3年間持ち上がった生徒たちが春に卒業する日が近くなり、寂しい気持ちも抱えながらも、夏の広島での大会のことを考えると、パワーを注いでいかなくてはと熱い気持ちになります。
 大会を成功させるためには、中国四国の仲間が一つにならなくてはならないと、昨夏の半田大会のブロック別交流会を終えて、早速中四国の皆さんに広島のメーリングリストに入っていただきました。メーリングで、どのような大会にしたいかということや記念講演の候補者など、呼びかけをさせて頂くと、すぐにレスがあります。中四国のあちこちから さまざまな意見やアイデアが飛び交い、共に大会を作っているという実感が湧いてきます。このように、様々な方の考え方に出会えることも、大会を準備する財産であると感謝しています。
 広島大会は、これまでに増して人と人との響き合いの中で、教師として教育への希望がわくような つながることで一人一人が膨らんでいくことのできる大会になることを目指したいと考えています。

被爆地での開催として

 10月に行われた引継ぎ及び実行委員会では、今こそヒロシマ・ナガサキからフクシマへ希望を発信する大会にしたい、という意見がでました。ご存じのように、カタカナで書かれたヒロシマは 人類史上初の原子爆弾による惨禍を被った場所として、世界へ平和を発信する地としてのヒロシマです。
 70年間草木も生えないと言われたこの地は、人々の苦しみや涙の中で、人間としてのしぶとさやたくまさや強さと共に中国四国地方最大の都市となりました。
 広島の滞在と大会を通じて、ヒロシマのキノコ雲の下で起こった残虐で非人間的な悲劇・声を出すことのできない犠牲者の叫び・地獄の有様を66年の時を経ても網膜から取り去ることのできない被爆者の苦悶の日々と、その中から立ち上り核兵器の廃絶と世界恒久平和確立をねがい続けるヒロシマを感じてとって頂けるような大会にしなくてはならないと考えています。
 そして参加者の方々が、大会を終えた後で、日本中のあちこちで平和と希望の種を蒔き、笑いと知的好奇心にあふれる教室にするぞと英気を養うことのできる大会になれたら最高です。昨年の半田大会では、私はそういった気持ちにさせて頂きました。全国の仲間のみなさまの力をお借りして、そのような大会が持てるように現地で奮闘します。
 会場の安芸グランドホテルの対岸は、日本三景の一つ厳島(宮島)です。 ホテルから海上に浮かぶように見える赤い大鳥居を見ることができます。厳島と原爆ドームの二つの世界遺産のある広島へこの夏はどうぞおいで下さい。