『新英語教育』 2024年3月(655号)
音読はどの教室でも必須であるはずですが,高校,大学と学年が上がるにつれて,音読を教室内で実施するチャンスが減っているという現状があるのではないでしょうか? 音読は,そのやり方さえ間違わなければ,どの年代であっても,外国語学習に有効な方法の一つです。しかもうまくできるようになると,生徒の達成感も大いに得られます。音読の効用として読解力も上がるといわれています。また,音読中心の指導法はスローラーナーを含むどんな層の生徒の英語力も伸ばします。さまざまな学校種の中で音読がいかに行われているか,音読の理論と効果の両面を解き明かします。巻頭論文で音読の理論と実践を論じ,中高の実践家による座談会と高校実践論文で音読の効用について実践を交流し,六法全書を音読して日本語を早く上達させた法廷通訳の天海浪漫さんの体験談も紹介します。
特集 | 明日から試したい! 音読のすすめ |
巻頭論文
さまざまな学力層の生徒の英語力を伸ばす音読指導
音読こそが言語の習得の基本!
安木 真一
座談会
音読は生徒の自信と社会性につながる
編集部まとめ
論稿
司法通訳人が語る第二言語の学習法
―音読と語学学習―
天海 浪漫
実践高校
只管朗読の教え
~英語の上達には,ひたすら音読~
天野 秀雄
連載
● 今月の詩
● Essay ことば
THE TAIL OF PETER RABBITと聞いて
糸山 京子
● 仲間とともに学びを深める
~協同学習・学習集団づくりのすすめ 第96回
絵本を読み合い,語り合うゼミ交流
~絵本The Giving Treeをとおして~
水野 邦太郎・加賀田哲也
● 学びを豊かにするICT・オンライン授業 第36回
将来のデジタル機器利用まで見据えた
健康リテラシーの獲得
柴田 隆史
● 授業をおいしくするスマイル・レシピ 185
日本語なまりの謎
「ザ・日本語なまり」で英文を読んでみよう
中川 洋子
CREATIVE TEACHING
小学校英語の創造的な扱い方
● NEW HORIZON Elementary
誰も教えてくれない,小学校外国語の「書く活動」
小3から小6までの取組
伊藤 正浩
CREATIVE TEACHING
中学教料書の創造的な扱い方
● 1年 NEW CROWN 1
SDGsをグループで考えよう~過去・現在・未
来形を使った環境CMづくりをとおして~
松本 志津子
● 2年 NEW CROWN 2
星の王子さま
大切なものは目に見えないのだよ
小美濃 博
● 3年 Here We Go!
acrosticで感謝の気持ちを伝えよう
誰かを笑顔にするために英語を使う
神志那 吉則
CREATIVE TEACHING
● 高校英語の創造的な扱い方
日ごろの授業で大切にしていること
~発音と文法の基礎+αとして映像教材
堤 ちひろ
● 入門期の英語指導を考える 第35回
中1英語につまずかせないために
小学5,6年の授業への提案
赤坂 正志
● 英語教師のためのちょっと変わった言語学入門
第12講 なんで言語学?
大津由紀雄
● 英語教育にマクロの視点を 第24回
単語数の急増に歯止めがかからないのはなぜか?
「外国語教育の抜本的強化のイメージ」は抜本的な
見直しを
久保野 雅史
● 急激に増えた語彙をどう切り抜ける?
~教科書語彙指導の工夫~ 第6回
「小学校で学んだ語」をどう埋めていくか
羽野 祐司
● 確認! 英語教育のキーワード ⑱
授業での発問.どんな工夫が必要?
工藤 泰三・山崎 寛山
● Readers’ Square―読者の広場
● 【東北の窓から】
私たちが直面する今の英語教育の課題とは? [2]
町の英語教室でできること
渡部 登志子
● Book Review
『英語授業「主体的・対話的で深い学び」を高めるために』
『教室と学校の未来へ―学びのイノベーション』
● 支部・サークルの活動から/掲示板
● 2023年度『新英語教育』総目次
● 新英研の窓/編集後記
The human voice is
the organ of the soul.
– Henry Wadsworth LOngfellow –