■ こもれび塾2月例会報告

2009年2月
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2月5月6月7月10月
 2月のこもれび塾は「若者の困りはみんなの困り~今年を振り返り未来へジャンプ!-困ったこと、悩んでいることを本気で出したら、そこから"CHANGE! YES, WE CAN!!-」がテーマでした。

ミニレポート

 みんなで悩みを持ち寄ったのですが、埼玉県戸田市から参加された城由美子さん(中学校)がプリントを持ってきてくださったのでミニレポートをしていただき、それに対して質問する形で悩みを出し合いました。
 質問が集中したのは「ミッションカード」。学年別に3枚、4×5=20のマスに自己表現のテーマがはまっていて、又その内容が自己紹介から「不定詞を使って」といった言語材料、「マザーテレサについて」といった題材まで、宝物箱のようにちりばめられているものでした。子ども達は準備ができたら先生の所へ来てスピーチするという取り組み。これについて様々な質問・意見が出、その後の議論もたいへん深まりました。

当日出た質問・意見・課題等

  • 「先生と子どものつながりになっているがもったいない。ぜひ子ども同士が伝え合うハッピーコミュニケーションタイムのような活動にしてはどうか。」
  • 「子どもは教師の言うことよりも仲間の作品からの影響が大きい。自分の心を通って仲間とつながり合う授業作りを。」
  • 「I play tennis.という言葉を言わせる時、どれだけの思いをこめて"I"を言わせているか。常に自問している。」
  • 「言葉の学習には『心』のつながりが欠かせない。『心』のコミュニケーションを実感したら、その子どもは言葉の教育から離れない。」
  • 「教科書を分からせる、説明し理解させることが授業だとみんな思ってしまっている。教科書は材料であってそれは音読教材とし、自己表現させるところまでやらないといけない。」
  • 「昔、自己表現が大切、と聞いてやってみたがうまく行かなかった。自分の気持ちをこめてやってなかったからだ、とあとでわかった。こちら側の思いによって全然子どもの活動が違ってくることを実感した。」
  • 「自己表現をやらせたことがなかったがコテコテの文法やリーディングをやるクラスで自己表現をノートに書かせてみたら、自分のノートチェックが楽しくなった。みんなに紹介、と思って黒板に書いたがその生徒が気にしたみたいだったので紹介はやめてしまった。」→「何人かのをプリントにして配っては?恥ずかしそうでも載ることは実は誇らしくうれしいはず。本人の了解を取るか取らないか、それは先生との関係とか最初からそれで行くといってあるかどうか等によるのでどちらでもいいかと思うが、恒常的にやればそれが当たり前になり、自己表現、お互いに知り合う、つながり合う渦ができていく。それが大事。」
  • 「いろいろやってみるのだが、生徒のよくない反応で又悩みやめてしまう。思いを通すべきと思いながらも、生徒にこびているようで悩んでいる。」→「こびていい。こびる、というのは生徒を大事にすることだから。ただし、こちらの中に目標があるかどうかが大事。子どもは教師の目の高さまでしか行けない。教師がどの目の高さからものを見、育てようとしているのか、それは子どもにわかってしまう。そしてそれが『教育目標』『到達目標』。子どもにちょっと頑張ればできそうな目標を示す。その目標をグッグッと上げていく。子どもを見ながら励ましながらやっていく。教員は職人でいい。そういうことをやっていくことが教師の仕事。」

参加者の感想

  • 「自分と子どもはつながれている実感があったけど子ども同士がつながることをしていなかったことに気づいた。」
  • 「生徒がやってくれない時、生徒のせいにしていた自分もいる。英語の授業では『怒る』ということがなじまない。大きな声で怒ると静かになるがその後クラスが冷めてしまう。怒ってもダメ、とわかってきた。自己表現をしたり等自分が上達したい。」
  • 「日々忙しくさせられている中で見失いがちだが、教員はみな教育に対しての原点を持っている、ということを再認識できてとてもよかった。仲間たちとも語り合いながらよい職場作りをしていきたい。

(連絡先:安部直子)
(2009年11月29日)