■ 群馬新英研9月例会

2005年9月
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9月10月11月12月
9月例会は25日(日)に、いつもの教育会館3F・和室で開きました。大浦、白石、見城、多賀谷、儘田、加藤の6人でした。

SELHi指定校からのミニレポート

 9月から新たに始めた『ミニ実践報告・交流:生徒たちはいま…』1回目は、「セルハイ指定校からのミニレポート」として、伊勢崎東高校の多賀谷さんから04年度1年間(セルハイ指定1年目)の様子を報告してもらいました。以下、報告の概要です:

 伊勢崎東では03年度に県教委のハイスクール・ステップアッププランとして、英語の表現力、特に「話す力」を伸ばす研究を行ってきた。04年度セルハイの研究開発を始めるにあたり、アンケートなどを通して、生徒がコミュニケーションを困難に感じている現状を分析して以下の4点に整理している。
(A)「表現したいこと(伝達内容)があるが英語ではうまく言えない」
(B)「表現したいこと(伝達内容)がない」
(C)「表現したいこと(伝達内容)がまとめられない」
(D)「学習した知識・技術を使用する場が少ないこと」
 上記の「現状・課題」に対応する具体的な実践は以下の通りである。
(1)授業を「発信型」へ改善
 1学年担当者が、1)英語で授業をする、2)生徒の活動を中心とする、3)表現活動を取り入れる、の3点を方針に、オーラル・イントロダクション/Q&A/ヴァラエティーをつけた音読の多用/セクションごとの感想・スピーチ/ペアワーク・グループワークなどさまざまな取り組みが行われた。その結果、従来の「訳読式」に比べると生徒の活動量は飛躍的に増加し、英語を話したり書いたりすることへの抵抗感は徐々に減少してきた。
(2)「My Opinion」のとりくみ
 1年生全員を対象として始業前10分間を利用し、新聞・雑誌などの一部を読ませ感想や意見を書かせる。各教科持ち回りでできるかぎり授業内容に関連した出題をする。はじめは日本語で書かせて、いずれ徐々に英語を交えていくという展望を持っている。添削も含めて他教科と連携しておこなう…というもので、1年間に14回実施した。どんな出題内容でもなんとか自分の意見をまとめ、ある程度の量の日本語で自分の意見を表現できる生徒がふえてきてている。次年度は英文を読ませて意見を書かせるという計画を持っている。
(3)文化祭イングリッシュサロン/小学校の国際理解の授業への参加/一日体験入学・中学生英語クイズ大会/親子英語教室/English Seminar=外国人と国内観光/British Hills研修…など
報告を受けての討論では:授業改善への教師の意識的な取り組みが進められている/しかし、様々な取り組みがあって教師はかなり忙しかったのではないか/「話す力」にしても基礎的な文法力は不可欠と思うがどうか/語彙や文法等の知識の定着については不安が拭い去れない/英語を使う場面は明らかに増えている/予習を必要としない授業スタイルになっているのでは/何を」話すかが重要な点でMy Opinionは面白い可能性を持っているのでは/「受験」にどう対応していけるのかも課題になってくるのではないか…などが話し合われました。セルハイは3年間の研究開発事業なので、今後の取り組みを報告いただく機会を作りたいと思います。

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