神奈川新英研7月例会(2022年)

■7月例会(オンライン)報告  2022年7月10日(日)

◆高校実践報告:

「教師のお仕事をスマートにしたい
〜業務スリム化も視野に入れた協働的な 指導への試み〜」

窪田 健一さん(東京・高校)

●レポーターから

 新カリ対応や ICT 導入など、年を重ねるごとに新しい業務が入る一方、業務を減らすことはなかなかできません。生徒に余裕を持って関わることができるよう、現状のシステムの中で、同僚と共に工夫して業務量を検討改善していった試みをご報告します。

●参加者の感想

  • Try Listening で短い映画のセリフを聞き取り、その後に内容語にアクセントをおいた SpeakingActivity を手拍子を入れながらさせるのは有効であると思いました。さらに教科書の本文の読み方にも応用できるように生徒たちを指導していますが、そういう読み方、話し方が定着するには時間がかかりますが、続けていって欲しいです。
  • TRY listening は You tube がヒントになったオリジナルとか。面白い。私の場合も何かにピンと来て、そのピンと来たものをカタチにするために、知っている指導技術をああでもないこうでもないと組み合わせたものです。汎用性の高いオリジナルが求められますよね。
  • 操作を間違えたらしく、文書共有ができず、話だけを聞いていたので感想も的を射ていません。窪田さんはいつまでも若く、しかも一児のパパ。親しみやすいソフトな語り口で、都立高の生徒たちにも慕われているようすが分かりました。楽しそうでいい。以前の発表ではご自分でパワポのシートを作って生徒の理解を助けていましたが、現行の教科書付属のデジタル教材の特長をとらえ、利用されていていいと思います。その分の労力をリズム読みなどに注力して、リスニング力を助けているんですね。映画の印象的なシーンを切り取ってリズミカルに読むのは新鮮でした。チャンツは後々記憶に残ると思います。
  • 映画の一部を聞き取り、それを使って英語のリズムをつかませ、音読指導に活かすという取り組みが大変興味深かったです。authentic な教材と教科書教材を結び付ける良いお手本になっていると感じました。職場の教師同士の「協同」という面に関してもっと議論ができるとよかったです。

◆中学校実践報告


「クラスのオリジナル物語を作ろう」
大石 由未さん
(静岡市立服織中学校)

●レポーターから

 年度末に、教科書の読み物教材をもとに、クラスごと物語をアレンジし、オリ ジナル物語を作り、劇で発表した取り組み。

●参加者の感想

  • オリジナルな物語作りが協同的な学びとなり、様々なアイデかどんどん沸いてきて、楽しい学習となったことがわかりました。こういう活動を通して、一人ひとりの人格形成につながるような教育を目指したい者ですね。感想でも述べましたが、一場面だけでも見ないで発表できるような課題を与えると、生徒はここでも共同性を発揮して乗り越えたのでは、と思いました。全国大会でも頑張ってください。
  • 高校に取り入れたい実践群の一つなので、大変参考になりました。教科書の題材をアレンジして取り入れれば、教科書指導につながると思いました。生徒の元気な姿がとても印象的でした。
  • 9枚の絵本(原作)を基に9つのグループにそのストーリーの変化形を考えさせ、オリジナル・ストーリーを創造させる取り組みは、時間がかかりますが、かける分だけ内容が深まり、新しいアイデアが生まれるのだと思います。実際そりに見立てた椅子を使って、動作を入れたり、イメージ画を描いたりしているのは、生徒にとっても楽しい活動だったのだと思います。クラスを超えて録画を見せ合うことで、自分たちの良さと、他のグループの自分たちにない良さも知ることができたのだと思います。学期に 1 回、少なくとも学年末に 1 回でもそういう実践を続けていくと教える側にも新しいアイデアが生まれ発展するものだと思います。実際私も生徒から色々と教わったものです。
  • アクティビティって、大別すると2つだと思います。チャレンジングなものとクリエイティブなもの。チャレンジングなものはクリエイティブなものより作るのがずっと簡単です。今日の「ばばばあちゃん」は、チャレンジングで入ってクリエイティブに結ぶ実践ですね。自慢めきますが、私の場合はチャレンジングな活動を作るのが大の得意でした。でもその反面、クリエイティブな活動はからっきしでした。発表をお聞かせいただき、一つ思ったことがあります。この実践はクリエイティブなものに発展することができるだけに、入口をもっとチャレンジングにしてみたら一層すばらしくなるのではないかな。
  • Sunshine1 の読み物としてクラス英語劇にしたら面白そうだと思っていたので、実際に行った例として興味深く聞きました。筋を変えたり、「じじ」を足したり、動物を変えたりしたところがオリジナルですね。9 枚の絵があったので、9 グループに分けたと言われましたが、教科書原文と、生徒が作ったセリフ、ナレーションとどう違ったのかを比較して見せていただきたかった。生徒がよくあそこまで発表したと思いますが、時間をもっととってもいいのではないでしょうか。5 時間で発表まで持って行くのは個人プレゼンならできるが、協同学習を目指すなら、台本ができたところで、最低 2 時間は練習する必要があると思います。生徒には良い経験になったでしょう。
  • 教科書教材を生徒自身が書き換え、それを演じるという取り組みが教科書の「場面化」「自分化」につながっており、まさに自己表現活動になっていたと感じます。音声が聞き取りにくく残念でした。全国大会でのご発表にうまく活かしてもらえればと思います。

●近況、授業に関して困っていること

  • 新カリの評価が旧カリの評価とだいぶ変わったことに、他の同僚が困惑しています。相対的評価が絶対的評価につながるので、教科全体で受け入れられるか思案しています。
  • 学生に dictation をさせています。ラジオ番組の録音を使うと面白くなりました。映像が無いと無限の想像力が湧いてきます。

●今後の例会で取り上げてほしいテーマ、話を聞きたい講師・レポーターなど

  • 中学での1時間の授業を見てみたい。特に高度化した教科書の内容、文法指導と語彙指導について知りたい。
  • やりとり、発表、ディベートなどのスピーキング実践。Dr. D さん(YouTuber、発音指導)

日時:2022年7月10日(日) 午後3:00~5:30

内容

高校実践報告:
「教師のお仕事をスマートにしたい
 〜業務スリム化も視野に入れた協働的な指導への試み〜」

  窪田健一さん(東京・高校)

 新カリ対応やICT導入など、年を重ねるごとに新しい業務が入る一方、業務を減らすことはなかなかできません。生徒に余裕を持って関わることができるよう、現状のシステムの中で、同僚と共に工夫して業務量を検討改善していった試みをご報告します。

中学校実践報告:
クラスのオリジナル物語を作ろう
  大石由未さん
(静岡市立服織中学校)

 年度末に、教科書の読み物教材をもとに、クラスごと物語をアレンジし、オリジナル物語を作り、劇で発表した取り組み。

●参加申し込み:

会報担当・和田にメールを下さい。 URL、IDとパスコードを送ります。
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★次回以降の例会予定

  • 9月例会     9月11日(日)
  • 10月例会   合同例会
  • 12月例会   12月18日(日)

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