日本外国語教育改善協議会(改善協)の意見書(2025年)
Ⅲ. 中学校・高校の外国語教育をめぐって
小学校英語の教科化に伴い、中学校における英語の指導の困難さが増している。中学校1年生は、新たな再スタートをさせるために今まで以上に丁寧な指導が求められる。一方で、3年間で指導すべき単語数はこれまでの1200 語から1600〜1800語に増え、これに小学校で学習する600〜700語を加えると計2200〜2500語、従来の約2倍になる。文法項目についても、現在完了進行形や仮定法など、高校から中学に前倒しされたものがある。授業時数は変わらず年間140時間(週あたり4時間)のままで、高度化した教科書を使い、増えた語彙や文法事項に対応するのは至難の業である。
高校ではさらに1800〜2500語の語彙が加わり、高校までの合計で4000〜5000語を目指している。活動内容としてディベートやディスカッションなど高度なものが含まれており、平均的な高校生にはかなり負担の重いものとなっている。加えて「授業は英語で」行い、即興性を強調することにより、英語が得意な生徒と苦手な生徒の間に大きな格差が生まれている現実がある。