日本外国語教育改善協議会(改善協)のアピール(2023年)
Ⅱ.小学校英語教育をめぐって
小学校英語教育をめぐっては既に何度も提言を行ってきたが、あらためてその提言の内容を明らかにしたい。
- (1)小学校における外国語教育の導入の意義と目標を明確にすること。外国語教育であり、英語以外の外国語についても児童にその存在を示すこと。
- (2)担当教員の十分な研修、長期的視野に立った教員養成やクラスサイズの縮小に対して、人的・財政的措置を行うこと。
- (3)教育内容については、小学校教育にふさわしいものにすること。
- (4)「ネイティブ・スピーカーや英語が堪能な地域人材など」は、現場が必要とするところに配置し、強制しないこと。
- (5)中学校との連携を十分に考慮し、小学校・中学校・高等学校・大学を見通した外国語教育のあり方を明らかにすること。
- (6)小学校では、英会話教室・塾に通う児童とそうでない児童の間に大きな格差が生まれている実態がある。「教科化」を理由に、中学校等への入試で英語を課すことがないようにさせること。
- (7)「国語」と「外国語」が連携して「ローマ字」の指導について検討すること。
- (8)外国語活動、外国語の指導にあたっては非正規教員ではなく専任教員を配置すること。
以上の内容を実現できないのなら、小学校への外国語教育導入は再考すべきである。