スピーキングテスト署名

2023年10月5日

　多くの方にご協力いただいた9月都議会への請願は、残念ながら不採択となりましたが、ここであきらめず次の12月都議会に向けて再度請願を提出しました。実態調査要望も入れた新たな請願ですので、何度もで、しかも期間も約1か月と短くて申し訳ありませんが、署名へのご協力お願いします。
　また、オンライン署名（Change.org）のリンクも、ページ下部にありますので、ご協力をお願いします。
　いずれも、都民以外の方でもご協力いただけます。

中学校英語スピーキングテスト実施状況調査と
結果の活用中止に関する請願
●12月東京都議会用●

　東京都教育委員会（以下都教委）はベネッセ・コーポレーションと協定を結び、令和４年度に全公立中学３年生を対象 に中学校英語スピーキングテスト（ESAT-J）を実施し、その結果を令和５年度都立高校入試の合否判定に活用しまし た。これには多くの問題点があることが専門家、教員、保護者等から指摘されていますが、都教委はそれに応えようとせず、 さらに今年度は入試で活用するだけでなく、新たに１・２年生でもスピーキングテストを実施しようとしています。

透明性・公平性・公正性・個人情報保護の観点のないテスト

1. ①試験当日には他の生徒の解答音声が聞こえたなどの解答に影響する「音漏れ」があったと受験生・試験監督から多くの指摘がありました。都教委は受験生への調査などをせず「解答に影響する事例の報告はなかった」と言い通しましたが、この件に関して、瀧沢佳宏グローバル人材育成部長は都議会文教委員会において、今年度の ESAT-J に関しては調査を検討する旨答弁しています。
2. ②不受験者には、学力検査の得点が同程度の受験生（前後 10 名程度）の ESAT-J 結果平均から見込み点が与えられましたが、その妥当性を示す統計的根拠はありません。
3. ③受験生に送られたスコアレポートでは、生徒がどうしてそのような得点になったのかはわからず、正しい採点だったかの確認もできません。また音声開示を求めても、同時に録音された他の受験生の声を削除した加工されたものが開示されるため、採点された自分の音声解答をそのまま確認することも事実上できません。
4. ④ESAT-J の出題範囲は「中学校学習指導要領に基づく内容とする」としていながら、実際にはそれを逸脱する問題が出題されました。生徒はどこまで勉強をすれば良いのかがわからなくなっています。
5. ⑤受験手続終了直前、８人に採点ミスのあったことが明らかになりましたが、詳しい原因と改善策が明らかにされていません。
6. ⑥事前に個人情報（顔写真含む）でベネッセのサイトに登録する必要がありました。事実上の入試の一部になっているテスト受験の登録を都教委が直接行っていないために、情報漏洩の危険性、個人情報利用の不透明さに懸念を持っている受験生・保護者への配慮がなされていません。

授業と英語教育の質の低下、教育格差拡大の懸念

1. ①人間とのやり取りではなく機械に向かって、自分とは関わりの感じられない内容について一方的に説明する問題で、英語でのコミュニケーション力を測り、向上させることができるのかは疑問です。試験を動機づけにするのでは、本来の目的ではなく、試験で高得点を取るための学習に目が行きがちになります。
2. ②経済的に厳しい状況の家庭の子どもには、英語スピーキングテストは不利に働きます。新学習指導要領によって英語学習がさらに難しくなる中、塾に通える子とそうでない子の間で格差が広がります。公教育は、すべての生徒の英語の力を伸ばすために行われるべきです。

誓願事項

1. 都において、中学校英語スピーキングテスト（以下「ESAT-J」という）実施直後に受験生や 各学校（教員）等に実施状況に関する調査を行い、すみやかにその結果を公表してください。
2. 都において、ESAT-J 結果の令和６年度都立高校入試への活用を中止してください。

署名用紙ダウンロード

　こちらはオンラインの署名ではありません。大変申し訳ないのですが、ご協力いただける方には印刷をしていただいて、お一人でもよいので署名をしていただいて、上記「署名送付先」まで送っていただけると幸いです。

リーフレット（参考資料）

　スピーキングテストの問題点を説明するリーフレットです。

リーフレットダウンロード

　２つ折りです。下のいずれもPDFファイルですが、印刷する場合には「印刷用」を、パソコン上で閲覧する場合にはページ順に見られる「閲覧用」をご利用ください。