日本外国語教育改善協議会(改善協)のアピール(2019)-1

2019年に提出した、日本外国語教育改善協議会(改善協)のアピールです。

新『学習指導要領』等に対する意見

2019年8月6日
内閣総理大臣 安倍 晋三 様  
文部科学大臣 兼 教育改革担当大臣 柴山 昌彦 様
教育再生実行会議座長 鎌田 薫 様
中央教育審議会会長 渡辺光一郎 様
同 教育振興基本計画部会会長 北山 禎介 様
同 初等中等教育分科会会長 天笠 茂 様
同 初等中等教育分科会教育課程部会会長 天笠 茂 様
同 初等中等教育分科会教育課程部会
    教育課程企画特別部会主査
無藤 隆 様
同 初等中等教育分科会教育課程部会
    外国語ワーキンググループ主査
吉田 研作 様
同 初等中等教育分科会教育課程部会
    児童・生徒の学習評価に関するワーキンググループ主査
市川 伸一 様
同 初等中等教育分科会 教員養成部会会長 加治佐 哲也 様
同 初等中等教育分科会
 新しい時代の初等中等教育の在り方特別部会会長
天笠 茂 様
同 大学分科会 永田 恭介 様
同 学校における働き方改革特別部会会長 小川 正人 様
教科用図書検定調査審議会会長 山内 進 様
全国的な学力調査に関する専門家会議(平成31年4月12日~)座長 耳塚 寛明 様
英語教育の在り方に関する有識者会議座長 吉田 研作 様
検定試験の評価等の在り方に関する調査研究協力者会議主査 今野 雅裕 様
外国語教育における「CAN-DO リスト」の形での
学習到達目標設定に関する検討会議座長
吉田 研作 様
文部科学省初等中等教育局情報教育・国際教育課課長 高谷 浩樹 様
同           外国語教育推進室室長 小野 賢志 様
同    高等教育局局長 伯井 美徳 様
新『学習指導要領』等に対する意見
日本外国語教育改善協議会 

 日本外国語教育改善協議会(以下「改善協」)は、1972年に発足した日本英語教育改善懇談会が、その四半世紀の活動を経て、1997年の大会で「日本外国語教育改善協議会」と名称を改め、活動を続けているものです。「改善協」は、一貫して、日本における外国語教育の改善を実現するための諸課題につき議論した上で、関係諸機関に提言また要請を行っています。運営は、この会に参加する各団体から選ばれた世話人が組織する「世話人会」を中心に進め、経費は各団体が拠出する参加費でまかなっています。
 「改善協」は、2019年3月31日に、東京・一般財団法人語学教育研究所で第47回大会を開催し、外国語教育の現状を踏まえて、日本の外国語教育の改善を実現するための方策について、議論を行いました。各参加団体より6名を上限とする参加者が、研究者、実践者のいずれにおいても個人の資格で、外国語教育の専門家として議論に参加しました。2017年3月31日に公示された『小学校及び中学校学習指導要領』及び2018年3月30日に公示された『高等学校学習指導要領』を中心に議論しました。加えて、2018年6月15日に閣議決定された『第3期教育振興基本計画』(以下「基本計画」)、さらに、2013年12月13日に公表された「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」(以下「実施計画」)、「英語教育の在り方に関する有識者会議」の「今後の英語教育の改善・充実方策について報告~グローバル化に対応した英語教育改革五つの提言~」(2014年9月26日、以下「五つの提言」)、2016年3月31日に公表された「高大接続システム会議『最終報告』」及び、中央教育審議会(以下「中教審」)答申(2016年12月21日)「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び、特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(以下「答申」)も合わせて議論をしました。加えて、2014年3月18日に公表された「教員免許更新制度の改善について(報告)」(以下「免許更新」)、2014年11月6日に公表された「これからの学校教育を担う教員の在り方について(報告)」(以下「報告」)、2015年3月17日に公表された「英語の資格・検定試験の活用促進に関する行動指針」(以下「行動指針」)、「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築について~」(2015年12月21日、以下「資質能力」)、2017年3月29日に公表された「全国的な学力調査の今後の改善方策について(まとめ)」、「全国学力・学習状況調査における中学校の英語の実施に関する最終報告」、「教科書の改善について(報告)」(2017年5月23日、以下「教科書」)、「児童生徒の学習評価の在り方について(報告)」(2019年1月21日、以下「学習評価」)及び、文部科学省「学校における働き方改革に関する取組の徹底について(通知)」(2019年3月18日)等も踏まえ、以下のⅠ~ⅩⅤについて改善を求めることを決議しました。慎重に検討されることを要望いたします。なお、大会後に新たに中教審に諮問された「新しい時代の初等中等教育の在り方について」(2019年4月17日、以下「諮問」)も踏まえていることを記しておきます。

  1. はじめに
  2. 「実施計画」及び「五つの提言」等に対する意見
  3. 入学者選抜試験(入試)における外国語について
  4. 望ましい『学習指導要領』について
  5. 多様な外国語学習の保障について-「外国語」の科目-
  6. 「外国語」の「目標」について
  7. 『小学校学習指導要領』(第2章 第10節 外国語科 及び 第4章 外国語活動)について
  8. 『中学校学習指導要領』(第2章 第9節 外国語科)について
  9. 『高等学校学習指導要領』(第2章 第8節 外国語 及び 第3章 第13節 英語)について
  10. 「外国語」授業のクラスサイズについて
  11. 「外国語」の「習熟度別指導」について
  12. 「学習評価の改善」について
  13. 教科書について
  14. 「外国語」担当教員の養成・採用・研修等について
  15. ネイティブ・スピーカー( ALT )について

知2019

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