■ 神奈川新英研10月例会報告

2009年10月
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 10月17日、 大倉山記念館にて、参加者16名。

●高校実践報告:「教科書のない科目での授業」

木村真吾さん(茅ヶ崎西浜高校)
 報告の前半は選択科目『英語の世界』についてです。後半は、支部事務局の泉康夫さんの疑問に木村さんが答えた、「英語教師としての半生」です。20数年前、木村さんがフィリピンの方と取り組んだ実践報告に大いに刺激された泉さんは、この10数年、ベトナムやカンボジアのことを授業に取り入れるようになりました。

<意見交換>

泉:原書と映画だと原書が勝つ。リライトと映画だと映画が勝つので、リライトを先に読ませ、映画が後がよい。お薦めは『October Sky』で、中学教科書にある。

●中学実践報告:「ALTとつくる授業 チャット,スキット,グループ活動
…これまでの実践,そして今後やりたいこと」

しろ 由美子さん(戸田市立戸田中学校)
 さまざまな研究会に出席されてきた城さんは、授業のみならず、中学3年間を見通したシラバス(年間計画)が緻密です。今回の実践報告ではALTの授業を「遊びの時間」「教員が楽できる授業」で終わらせないという、城さんの熱い思いが貫かれています。

<城さんより>:

「あーっ、○○先生(ALTの名前)だぁ! ということは、今日はゲーム?」という生徒の声。ALTの授業は「遊びの時間」だと思っている生徒のナント多いこと。生徒だけではない。「今日はALTに何か教材を作ってもらって、何かやってもらおう…」。ALTとのティームティーチングは「ラクできる時間」と考えている教師が結構多いのではないだろうか。そもそも、ALTは生徒の異文化理解や英語力向上のためにいるはず。それなのに、ゲームや、何かその場限りの活動だけやっていればいい、なんてはずがない。ALTとの授業も計画的にやらなくちゃ…、と理想を言ってはみても、なかなか思うようにいかない現実との間で、いつも苦しんでいる。これまで試行錯誤しながら取り組んできたチャット、スキット、グループ活動などの実践と、今後やってみたいことを紹介させていただきながら、より効果的なT.T.について、皆様と一緒に考えていきたい。

<ALTとつくる授業~これまでの実践~>

  • チャット・トピック会話:
    Warm-upのひとつとして、チャットやトピック会話の練習を行っている。自由にペアを組み、じゃんけんで勝った生徒はAパート、負けた生徒はBパートで会話する。
  • スキット・ロールプレイ:
    Warm-upのひとつとして、モデル会話を使ったスキットやロールプレイの練習を行っている。自由にペアを組み、じゃんけんでパートを決めて会話する。
  • Picture Telling、Picture Explanation:
    1年生を担当すると、2学期の授業のWarm-upとして、班単位でカードゲーム(カルタ)を行うことが多い。カルタの取り札は動物、飲み物、食べ物などで、ALTまたはJTEがThis is an animal. It's big. のようにヒントを言う。
  • Story Telling:
    教科書のPicture Cardを使って内容を口頭で再生するテストを行っている。最初は1枚の絵の内容を2文程度の英文で説明させた。回数を重ねるにつれて、「3枚の絵の内容を、話の展開を考えながら6文程度で説明する」「自分の感想や意見を付け加える」など、レベルを上げていった。ALTには生徒の英文を聞いてもらい、質問やコメントをしてもらう。
  • グループ活動その他:
    "How do you say ~ in English?"の表現の練習活動として、疑問文を作ってALTに質問する活動を行った。

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(2010年7月14日)