■ 埼玉北部サークル5月例会

2008年5月
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5月7月10月
 5月例会(第18回例会)は5月18日、深谷のパテイオにて。6名の参加。

1 『英語科における「(見方や考え方の)よさ」の研究』

吉田 進 先生 (神川中)
 まず驚くのはこれが吉田先生の学位論文だということです。中学の教師をしながら大学院で学び、この論文によって学位を得ました。夜中に起きて原書を読みあさり、大学院のスクーリングでゼミに参加し、自分のテーマを研究しつづけている吉田先生の話には、同じ教師として、日々流されているわたしなど、ただ頭が下がるばかりでした。
 知識・理解において低位にある生徒が実に生き生き堂々とALTと渡り合い、コミュニケーション活動を行う場面に遭遇し驚かされ、それはなぜなのだろうか? その疑問から出発しました。定期試験の成績評価が低かったり、知的に低位にある生徒でも、その生徒なりに英語の「よさ」は内在しているのではないだろうか? もしそうであるならば、教師が躍起になって教え込むよりは、「よさ」を生徒から引き出し、育てることによって、生徒がそれに意識したり、自ずから英語の「よさ」を高めたりすることができるのではないだろうか? それを証明するために、様々のアンケートをもとに因子分析という手法を用いて研究した論文です。
 結論から言うと、英語の「よさ」に働きかけることによって、成績評価や関心・意欲・態度を高めることができることが考えられること。さらに、個人差に応じた指導とするために、英語「よさ」の感覚という一面から、生徒の実態に合った指導目標の設定ができることも示唆しています。そして、英語の「よさ」を育てることによって、関心・意欲・態度や成績評価の低い生徒をより高い方向に向けることができるのではないか。 

2 学習会『今年度の埼玉県高校入試問題検討』

 今年度の県立高校入試の問題を中・高のそれぞれの立場から検討しました。
  まず何と言っても量が増え、難しくなったと感じた方が多かったのではないでしょうか?リスニングが増え、1/3の配点になっています。語彙数も飛躍的に増えて放送スピードも速くなり、読まれる英文も長くなりました。それなりの対策が必要でしょう。
  長文読解は2つになり、速読・多読が求められています。会話・表現問題では、現在分詞の後置修飾を書かせるもので、これは理解にとどめている現行の指導要領を超えた内容になっています。また、5文書かせて4点の配点は採点上苦労が多かったのではないでしょうか。
  これらを「さいたま教育研究所」に伝えて、県教委に申し入れしてもらいます。

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(2008年8月15日掲載)