■ 神奈川新英研11月例会
2008年11月
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 11月15日、大倉山記念館にて、参加者12名。

●実践報告(高校):「より良いアウトプットの指導を模索して〜レシテーション活動のあるべき指導方法を求めて〜」

南方壯文さん(県立平塚農業高校初声分校)
 前任校の岩戸高校での生徒の暗唱発表の様子をビデオをまじえて紹介していただきました。

南方さんが心に秘めていることば

  • バートランド・ラッセル:「私の人生を支えてきたのは、単純ではあるが、圧倒的に強い3つの情熱である。“愛への熱望”、“知識への探求”、それから人類の苦悩を見るにしのびずそのために注ぐ“無限の同情”である。」

実践報告

  • 百合丘、東金沢時代には訳読式授業中心であったが、久里浜時代に限界を感じ、アクション・リサーチと出合ったことから「聞くこと」「読むこと」「書くこと」「話すこと」をバランスよく取り入れた授業への転換を試みていた。
◎暗唱活動に取組む前段階としてテキスト「Catch the World」(浜島書店)の内容を読み取ったあとに自分の意見を書いて暗唱して発表することに取組ませた。
  • また、自由作文としてMy favorite TV program やshow and tellで最初に読んだ小説、を取り上げるなど生徒自身を英語で紹介する取組み、Listen and Draw でニュースを聞いて絵を描く取組み、などを実践した。
  • そして2月最後のレッスンではキング牧師のI have a dreamの好きな一節を使って暗唱大会に取り組んだ。昼休みを使った個別指導とALTの前でのリハーサルの時間を設けた。本番前に数日かけて準備を念入りにした。
  • また、聞いている側も採点する形をとり、Evaluation Sheetを用意した。発表する順番に名前があり、①声の大きさ、②態度、③内容C暗唱度の4観点でA=25 B=20 C=15 D=10 E=5の100点満点。コメント欄とベストに推薦するスピーカー欄、事後の感想欄を設けている。カメラ目線で暗唱するようにと、全員の姿をカメラに収めて後日鑑賞するようにもした。本番は2時間続きの授業にして全員一度に行なった。

参加者の感想

  • ビデオでみた生徒たちはとても素直でそれぞれの個性が出ていました。発表はその前の取組みの影響が出ざるを得ませんが、感想にもあるように、年間を通して授業で取組んだことの集大成のように思えました。生徒が自信を持ちながら発表すること、そういう場面をどのくらい創りだせるか、英語教師の永遠の課題かも知れません。

●実践報告(中学):「1時間の授業をどう組み立てるか」

鶴指勝雄さん(大和市立引地台中学校)
 11月7日の教育指導員の参観日をビデオ撮影した授業を見ながらの報告です。教科書は三省堂の New Crown English 2、不定詞(形容詞的用法)を指導した。
  • ・ あいさつ:英語であいさつし、いくつかの日常定型会話をしながら授業に入る。
  • ・ 復習:前時の本文の速読を行い、復習させる。A4の表面に「1.単語を確認しよう!!」と「2.意味を理解しながら読もう!!」のコーナー、裏面に「3.英語の語順通りに読もう!!」と「4.Speed Reading できるだけ速く読もう!!」のコーナーが設けてある。

参加者の感想

  • ・飽きさせない方法を取り入れている。指名の仕方も工夫がなされている。Pair活動の後、新文法の板書説明は、「動」から「静」へのメリハリのついた良い授業であったように思う。
  • ・クラスの指導に実に余裕があって、次を考えて授業が組み立てられていた。生徒を巻き込むリズムある授業に生徒にも気分がよい余裕、また声がよく通り、天性のものがあると思います。


(連絡先:萩原一郎)
(2009年11月29日 更新)