■ 群馬新英研9月例会

2008年9月
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6月9月11月
 9月28日(日)、県教育会館和室にて、参加者7名。

群馬新英研9月例会報告

1)「ことばへの気付き」を実践する授業展開

齋藤理一郎さん(玉村高)
 9月15日に慶應大学で開かれた英語教育シンポジウムに参加した齋藤さんは、大津由紀雄先生の提唱する「ことば への気付き」を取り入れた授業に取り組んでみた。
 「部分否定」を教えるところで、まず日本語で板書。
「学校がとても好きだ」   5=大好き
  4=まあまあ好き
  3=ふつう
  2=まあまあ嫌い
  1=大嫌い  
「学校がとても好きじゃない」

 そして生徒に問う。「『とても好きだ』はどの程度?」・・・「そう、5だね。」
 さらに板書に加える。
「学校がとても好きだ」   5=大好き
  4=まあまあ好き
  3=ふつう
  2=まあまあ嫌い
  1=大嫌い  
「学校がとても好きじゃない」

 そして問う。「これは、どの程度?」・・・生徒の印象は4~1に分かれる。
 「『とても~でない』はあいまいな表現」と板書。
 生徒への問いかけが続く、「それじゃあ、 2とか1だとはっきり伝えるにはなんて言う?」
 こうして、生徒から、自分の思いや判断を正確に伝えようとしてどんな言い方をするか、また、言った側の思惑通りに『程度』が伝わるか確認し合う。これを踏まえてI don't like this school very much.と板書し、「"not ~very much"の程度は『2』です。さてどう訳す?」と問いかけ、部分否定の意味を考えさせた。

2)The Momonoki Times

加藤彰男(前橋工・非常勤講師)
 6月例会に引き続いて教科通信の紹介。埼玉の北川慎一実践を参考に、Freddie Mercuryの"I Was Born To Love You"を聴いてから、I was born to ~を使って自分のことを書いてみる夏休みの宿題を出した。生徒たちは予想以上に真面目にこの課題を受けとめ、自分自身の生き方を考えて、英文も感想も書いてきてくれた。

Yahoo!ミュージック - クイーン - 歌詞 - I WAS BORN TO LOVE YOU

3)国連子どもの権利委員会へ送る「基礎報告書の英訳文検討

 群馬子どもの権利委員会の要請で、基礎報告書の英訳を分担して取り組んでいる。 今回は3人の草稿が出され、読み合わせを行った。
 様々な発達の難しさを抱えた保育園児・保護者と奮闘する保育士の現実、あるいはまた、管理統制が強まる小学校現場で苦悩する教師たちの思いを、より正確に国連に伝えられるような英文になっているかで検討、意見交流を行った。

(2008年8月15日)