■ 東京新英研春の特別研究会

2007年11月
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 11月23日(金)北区立神谷中学校で行われた11月例会(都教組教研・外国語部会)。20名の参加者で、学びあいました。
 "多忙化で納得の行く授業準備ができない""習熟度別少人数授業の困難点" "小学校での英語授業の難しさ"等。今、多くの人が課題を抱えながら生徒と向き合っているのではないでしょうか? そんな中で開かれた例会ですが、10本のレポートをもとに率直な意見交流をし、充実したひと時をすごせました。(忙しい日々ですが、一歩踏み出して参加すると元気になりますね。)

レポートの主な内容


<荒川区の小学校英語教育経過と今後の方向>

(湯川一俊さん・荒川区ひぐらし小学校)
・3年が経過しての問題点/これからの小学校英語教育はどうあるべきか/やるとすれば、このようにしたらどうか?

<Our Life 車いすのキングさんと共に>

(柏村みね子さん・中野3中)
 高校教科書WorldⅠ(三友社出版)にも掲載された「障がいってなあに?」から抜粋した自主教材を中学1年生で読み取り教材に。車いす生活するカナダのキングさんの"Our Life is not a tragedy." というメッセージをユーモアあふれるイラストと文章で伝える教材は生徒には好評であった。辞書ひきをしながらメッセージを読み取る授業はしみじみとして楽しくもあった。「英語を日本語に訳すのは難しい。でも、苦労があって解ったことはとても大切なことでした。We live together ってとてもいい言葉ですね。」生徒の感想文より。

<英語で自己紹介・他己紹介にチャレンジ>

(堀恵美子さん・稲城5中)
 1年生が夏休みの宿題として自己紹介・他己紹介の英作文に取り組みました。今回のレポートでは、取り組みのきっかけ・よかった点・改善したい点をまとめました。特によくできた作品も紹介しました。

<My Dream のスピーチ(2年生)>

(福島悦子さん・板橋5中)
 3年間のスピーチのテーマの中で、1番好きなMy Dream。ちょうど2年生の職場体験準備とリンクできたので、総合と英語の時間を合わせて10時間ほどかけてMy Dreamのスピーチに取り組みました。こだわったのはスピーチの中身と暗記、聞く雰囲気です。それから発音練習は何回もリハーサルをして自信を持って本番にのぞめるようにしました。

<ミニ・スピーチに挑戦>

(吉岡潤子さん・江東区大島中)
 昨年度の2年生で「本音で語るスピーチ」に続いて3年生でもスピーチにチャレンジ。「できるだけ時間をかけずに、全員発表の時間を!」と考えとりくんだ実践。仲間からのメッセージも好評でした。

<フィールドワークに出かけよう!How many ~?の実践>

(安野寿美さん・江戸川区小岩1中)
 How many ~?の分を学習した後で、校庭に生徒を出して、面白い物・美しい物を見つけ、How many ~s do you see? I see~s. の文章を作らせた。自分なりの小さな表現を見つけることができ、なかなか面白かった。

<英詩と諺・歌で選択英語にアクセント>

(小美濃博さん・府中1中)
 3年生の選択英語の授業で取り組んだことを紹介。受験期の3年生に問題演習のプリントだけで終わらせたくないと思いました。授業はじめに、英語の詩・英語の諺・英語の歌を必ず取り入れ学習意欲を喚起しようと工夫したことを紹介しました。英詩は参加者の皆さんに音読に協力してもらいありがたかった。

<英語の音を楽しもう!>

(荒木好枝さん・練馬区北町中)
 小学6年生を対象に行った、体験授業を報告。身近なものを英語で発音したり、ビンゴゲームをして英語の音を楽しみながら、中学校の英語の授業を体験させました。(小学生には好評でした。)

<サダコの絵本づくりを通して>

(関口守義さん・稲城5中)
 サダコの絵本や修学旅行新聞を中心に自己表現の取り組みを、3年間を追って紹介しました。自己紹介・家族紹介・自分史・私の夢など・・・ (豊富な自己表現活動に、そしてその質の高さに感心の声が上がりました。-会場の実況より-) 

<教育課程改訂の問題点と外国語教育の課題>

(阿原成光さん)
  1. 中教審中間まとめの特徴と問題点
  2. 外国語教育の目的論・到達目標論・学習方法論の本質を明らかにすることの大切さ
  3. 全ての日本の主権者に、英語を話し・書けるようにするための英語教育改善十ケ条

(まとめ:小美濃)
(連絡先:安野寿美)
(2008年1月27日)