■ 東京新英研春の特別研究会

2007年5月
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 「去年のハイライト!今年のスポットライト!!」
 5月26日土曜日、3時から6時まで、エデュカス東京(市谷)にて、ポットラック形式(参加者による持ち寄り方式)で、例会を行った。参加者は20名。

1.今月の歌 "I Was Made for Loving You" (荒木好枝さん)

 いつも新曲を用意してくれる荒木さん、カメラのCMで流れているこの曲を、中学3年生の4月~5月に歌っているという。3年生の学習は2年生の文法項目「受け身」の復習から始まる。歌詞のwere made などに注目し、受け身を確認することができる。何しろノリのいい曲なので、楽しんで歌えそう。

2.「新英語教育」6月号合評(泉さん)

 特集「語彙をつかみなおす―こどもの視点から―」の中から「紙上大論争!電子辞書VS紙の辞書」を取り上げて、電子辞書時代にどう子どもたちに紙の辞書を導入するかを泉さん自身の実践を交えながら紹介しました。

3.「去年のハイライト、今年のスポットライト」堀恵美子さん(稲城5中)

 新卒2年目。東京支部常任委員の関口守義さんの学校に着任。4月例会から元気塾、勇気塾、全国大会にも参加。必死の毎日を送りながらも、新英研で学んできた堀さんの初レポート。参加者はみな自らの新卒時代を振り返り、共感しながら聞き入りました。

I 山あり、谷ありの昨年度

 生徒指導に悩んだり、学校に慣れるだけで精一杯の昨年度。そんな中でもいくつか手ごたえがありました。
  • 実物をみせて導入( Dream CatcherやCerealなど文化を伝えるグッズを持ち込んだ)
  • イギリス留学、ホームステイ、海外旅行の楽しい話、失敗談を授業の合間に。
  • 映画Harry Potterの一場面を1年生の授業で→興味をもってみてくれた。
  • English カルタにも挑戦。(良い作品ができて、カルタ大会は盛り上がった!)
 課題としてはテンポよく授業をすること、授業規律を確立すること、音読の声が2学期から3学期にかけて小さくなってしまったことなどである。

II  今年のテーマは、まねる!(学ぶ!)

 昨年は、いろいろな実践を聞いて、いいなあと思ってもなかなか自分の授業に生かせないことが多かった。今年はとにかく、そのままでも、まねしてみよう、少しでも試してみよう!と思い、次の6つのことに取り組みたいと思っている
  1. 歌を取り入れたい!
  2. 英語科通信を充実させたい!
  3. 自己表現の機会をたくさん! 1.スピーチを成功させたい 2.書く活動にフィードバックを
  4. 声をださせたい! 1.音読の工夫 2.BINGOをたくさん 3.ペア・グループ活動を工夫。
  5. タスクや活動を増やして良い緊張感を
  6. 言語学や英語学の知識をいかして興味をひきだしたい!
中でも英語通信「DREAMS」は、例会時点ですでに16号とバリバリと発行している堀さん。入門期の1年生には欠かせない学習材料であり、先生からのメッセージ。たっぷり手をかけ、心をかけて子どもたちの前にたっている堀さんの姿勢が現れています。

<堀さんの実践報告を聞いて>

☆堀さんのレポートから多くのことを学びました。ひとつの思うのは私の初任者のときに比較するとはるかーにすばらしく、成長もすばらしい!と思いました。全く歯の立たなかったあの頃から何十年もたちましたが今も相変わらず問題があり不安なところもあります。気長に成長していきませんか。お互いに!

4.「ハイライト、スポットライト」&みんなの年間計画

*8人の年間計画が集まりました。日常の授業が浮かび上がってきてお互いに刺激もたくさんもらいました!

(1)安野寿美さん 中1の年間計画 「入門期を楽しく、豊かに」

 入門期の授業のポイント、「アルファベットはできるだけしつこく、もたもたやるとよい」とは広島・是恒さんの言葉。入門期の工夫、毎月のスペコン、ノート賞の発表、3学期は多読、など豊かな夢のプランを紹介してくれました。

(2)多邊田さん 中2の年間計画

  「言語・文化・表現」をばっちり絞込み。教科書のレッスンごとに5つの柱がある。4観点ではなく、「言語・文化・表現」プラス歌とスピーチおよび読み物。やりたいこと、やるべきことを明確にしてそれに向かって取り組みを始めていることに感嘆の声があがる。多邊田さんの実践に今年も注目!です。

(3)安藤さん 中2の年間計画 「表現を中心に」

 自己表現を中心にした1学期のレッスンごとの計画。「移動教室の思い出」「夏休みの予定」など。班で共同でスピーチをする計画も。生活班を中心にした活動に力を入れている担任としての安藤さんらしい発想! 

(4)関口さん 中3の年間計画 日々の授業が充実!

 「毎日の授業でやること」という項目が充実。仲間づくりのためのHappy Communication Timeや、班ごとの暗唱活動であるHappy Group Challengeやがんばりテスト、音読の指導など。ほかに、大きな宿題として「オリジナル・ティンガティンガ」など。

(5)吉岡(小塩)さん 授業びらきと中3の授業

 本音を語るスピーチで。
 2年次の「本音を語るスピーチ」に続いて今年も「自分の思いを語るスピーチ」を計画。長文の読みとりは9月からよい教材にチャレンジ。歌の年間計画も。

(6)柏村 中1入門期これだけは I amと形容詞

 「英語と友だちになるために~「チェックしま表」」で4・5月の学習内容のまとめをした。「自分の性格を表す形容詞」を使って自分や仲間のよいところを表現した。

(7)島崎さん 高校生 「クラスが仲良くなるためにスピーチするんだ」

 緒方貞子のことばWorking together promotes peace and understanding.に基づいて、班、グループ活動を基礎に、クラス全体の友好を促進する、方針で、「班対抗環境問題英語スピーチコンテスト、We Shall Overcome Song Contestの実施、英文手紙など表現活動をレッスンごとに行う。

(8)細澤さん 中3 英語総合の計画 プリントが充実!

 歌の年間計画と、言語活動、表現活動、文法など。You Raise Me Up, Yesterday Once More, I Just Called to Say I Love You, You're Beautiful, Happy Christmas, I Want It That Way,Jupiterなど選曲も幅広い。ていねいなプリントでリソースに高校教科書も利用している。

(連絡先:安野寿美)
(2007年9月14日)