■ 埼玉新英研6月例会

2007年6月
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2月6月9月12月
埼玉新研2007年度総会・6 月例会および総会が、6月10日(日)午後におこなわれた。泉康夫(神奈川・中)さんとフィリピン人ALTのジョセリン・ハスミ(大宮西高校ALT、フィリピン女性連盟埼玉支部)とアミナ・バンソンさんにお話をいただいた。

泉さん

 泉さんは「アジアの声に向けて授業をたてる―ベトナム枯葉剤」という報告をされた。
  口笛でメロディを、次に肉声で歌いながら、その歌はどの国についてのものかをあてるクイズからはじめられた。曲名はバヤンコ (もう一つのフィリピン国家といわれる「我が祖国」)とフレディ・アギラーのアナック「息子よ」(本日のフィリピンからの方々を配慮してか)。枯れ葉剤被害のことを英語の時間で学んでほしいのだけれど、それをとりたてて教えるのではなく、さまざまな工夫をこらしている。
  たいへんな学校でどう生徒をひきつけるかに苦渋したという。ビンゴに語彙が入っていたり、英単語の速写の練習にメリハリをつけるバックグラウンドの曲はPaul Hardcastleの反戦ディスコ「19」、テクノ歌謡といわれる日本語版「ナインティーン」は5分9秒、この時間内に集中して課題プリントをやり遂げる。毎回しているとだんだんできるようになり、すると耳は歌詞を聞くようになってるという算段。またALTとの会話練習にもアジアでの街角を想定したものにするなどなど。
  教師が語るのではなく、授業のあちこちに素材がちりばめらているのは圧巻。やがて廊下や授業外で生徒は平和を語りだすのであった。

ハスミさん

 ハスミさんは、20年以上も日本におられ、企業で英語業務や研修指導をはじめ、さまざまなところで英語を教えた経験をもっている。現在は、自治体に採用されるALTとして大宮西高校で教えている。
  20名ていどのクラスで、 トピックを示したスリップを生徒がひいて、そのトピックについて話すなど、とにかく生徒から話させるようにしているとのこと。
  もう一人、アミさんは千葉の市川市からおいでになった。現在、フィリピン銀行に勤務するパートナーの日本駐在にともなって来日したとのこと。フィリピンでの英語をめぐる社会状況などについて話された。
  フィリピンの小学校では授業が、ほとんどで英語でなされるほど英語が浸透している。一方、英語が堪能なため海外への出稼によって経済が成り立つ状況になっている。日本での英語教育はどうなのか、フィリピンとは社会状況がまったくことなる。英語を学ぶ意味は何か、グローバル化論議まで、話しは尽きなかった。

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(文責・浅川)
(連絡先・浅川)
(2007年8月14日)