■ 神奈川新英研12月例会
2007年12月
12月17日大倉山記念館にて、参加者14名。
●実践報告(中学)
「ビデオによる授業研究」
木代傑(きしろたかし)さん(大和市立下福田中学校)
上から読んでも下から読んでも「木代式(きしろしき)」。この木代先生の方式で学べば、英語も楽しく体得できるという実感が生徒の中に育ちつつある様子が紹介されました。木代先生のユーモアのセンスと知性の光る語彙が印象に残った、楽しい報告でした。
上から読んでも下から読んでも「木代式(きしろしき)」。この木代先生の方式で学べば、英語も楽しく体得できるという実感が生徒の中に育ちつつある様子が紹介されました。木代先生のユーモアのセンスと知性の光る語彙が印象に残った、楽しい報告でした。
- 木代式(きしろしき):
- 「塾のような授業は嫌い」なので「五分(ごぶ)English」として英語日本語を半々で授業している。例文にありがちな「Nancyは嫌!」なので芸能人やスポーツ選手など具体的人物を題材にする(木代先生のお気に入りは新垣結衣)。ダジャレやキャッチコピーを使う。例えば「a/anとmy/yourは一緒に使えないんだったよね。a myって書く人はまだまだあま〜い!」
- 授業のねらい:
- 関わり合いの中で、学ぶ楽しさ、できる喜びを味わわせる授業作り。「仲間に頼られる→うれしい」というマインドコントロール(!)をしてきた。
- 授業の工夫:
- 導入時に必ずその授業のゴールを生徒に見せる=Today's Goal
- 授業の組み立て
- Greeting、Warm-Up:全員で挨拶、個人で挨拶、teacher's Talk、 Jumbled Word 例「Oh, my DOG!」=「Oh, my God!」
- 英語の歌:I'm in the Mood for Dancing(動名詞、命令文、不定詞の形容詞用法)、Honesty(if節)など多数、
- 単語テスト
- 音読:Listening、Mumbling、reading(Repeating、Rhythm Reading、Pair Reading、Rope Play、Read & Look Upなど)、Overlapping、Shadowing(Prosody Shadowing、Contents Shadowing)
- 活動今日の目標やモデル文の説明、Practice、Production(ゲーム、Information Gap)
- ライティング(生徒自身に関すること、ドリル、グループ学習「なかまを頼ろう、なかまに頼られよう」、Show & Tell)
- 今回の授業:
- He / Sheの導入。写真を提示しながら、
Who is this? Mr. Fujii. He is from Kanagawa. He is a teacher. /
This is Gori.. He is a TV star.
(木代先生が大好きな若手女優の新垣結衣の写真を見せて…)Gaki is very pretty. She is very, very pretty. She is very, very , very pretty. (生徒は少々食傷気味?) - あいさつなど(5分)、復習(5分)、活動(25分)ライティング(10分間)活動の中で「迷探偵キシロック・ホームズに挑戦」と題して、シャーロックホームズになりきって、じゃんけんで勝った人は負けた人からHe is ~. Who is this?などのヒントをもらう。1つ目のヒントで正解だったらサインを2つもらい、2つ目のヒントだったら1つもらえる。
- ワークシートのサイン帳のマスに書いてもらう。
- ライティングは「全力プロフィール」と題してHello, everyone. He/She is 名前. He/She is from 地名. He/She is 職業. Thank you.という形で書かせて、発表。
- He / Sheの導入。写真を提示しながら、
●実践報告(高校)
「英語ぎらいの生徒が多い教室での取り組み」
川村雅則さん他(神奈川・私立旭丘高校)
1月の関東ブロック集会のプレレポートです。
1月の関東ブロック集会のプレレポートです。
- 川村先生:
- ノート指導に力を入れている。プリントを作らないようにし、ノートをとらせる。主語に下線、動詞に丸囲み、修飾語を( )、接続詞に四角囲みという記号付けをしている。「辞書さえあれば英語が読めるようになる」を目標にしている。また担当が変わってもついていけるように「自主教材作り」(系統的な部法指導のテキスト+神奈川西湘地区の歴史を掘り起こし小田原が見える英文テキスト)を構想している。
- 3年リーディング:
- 人物に焦点をあてている。ジョン・レノンは5年間househusband(主夫)として過ごした。生徒は「すごい」「とんでもない」「いいな、女性に働かせて…」という感想。
- <感想から>
-
- 困難校での授業の大変さがひしひしと伝わってきました。生徒の興味をひくための教材を研究されているのだなぁ…と思いました。私も選択授業で映画をよく使います。生の英語を聞き取れた喜び、続きが見たい!という感想が多いので、これから使っていきたいと思いますが、生徒が聞き取れるパートを探したり、無理のないプリントを作るのには時間がかかりますが、それが大切なのだと今日あらためて献じました。
- 教育困難校の実態をうかがっていく中で過去に私自身が味わったこととダブり、胸がきゅーんとなりました。その時「管理教育」という言葉が脳裏に浮かんできた。かつてその路線をとらざるを得ない学校が荒れ、そして転落していった中で教員生活を送ったことを今のように思い出されてきた。
(連絡先:萩原一郎)
(2008年6月18日)