■ 神奈川新英研6月例会
2007年6月
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2月4月5月6月7月10月11月12月
 6月16日大倉山記念館にて、参加者15名。

●実践報告(中学)

「少人数を生かす英語の授業」

榎本美津子さん(横浜市立若葉台中)
 「こんな授業がしたい」という榎本先生の希望の中に「生徒1人1人をencourageする機会を増やしたい」とありました。ポイント制も取り入れながらencourageしている様子が報告されました。
(1)活動
  • 英語の歌:To Be with YouやTell Me Why(Back Street Boys)
  • 単語:1日に5問(4本罫つき)、4日分できるB5の「Spelling Test」用紙。新英研全国大会(富山大会)でもらったフロッピーを利用し、単語とその例文と英語で定義が書いてあるプリントを配布して、そこから5問ずつ出している。 
  • 文法:アクティブシリーズB「Step Up Talking ペアワークでコミュニケーション」(浜島書店)1〜3年(各300円)を利用。
(2)ポイント制
  • 榎本先生のポイント制(同僚のアイディア):B5のプリントに10×14のマス目(1.7センチ平方)があり、そこに4種類の印をつけるように指示。「発言」には日付、「ゲーム」には星印、ペアワークの後でのライティングが書けて「パーフェクト」にはP印、「リーディング」にはR印を生徒はマス目に手書きで記入。授業の後、回収し、そこに教員がスタンプを押す。☆印→テントウムシ、P印→カンガルー、日付→スマイルマーク、R印→カエルのスタンプを使用している。ポイントは成績に入れないことは生徒も知っている。「一生懸命やれば力につながるかもしれない」と励ましている。
  • 参加者Aさんのポイント制:生徒は三角を1,2,3辺で書いてカウント。予習と発言に対してポイントを与えている。「生徒がハイハイと発言だけするので、どうしたらいいか」が悩み。
  • 参加者Bさんのポイント制:正解の人にしかポイントを与えない。生徒が答えられずに迷ったら、後ろの人を指すか指名カードを作っておき、それで指名。
  • 参加者Cさんのポイント制:中1のペンマンシップで3種類の評価でトトロの判子を押している。

●実践報告(高校)

「全員が取り組む英語暗誦大会」

下山宣子さん(都立稔ヶ丘高校)
 前任校の都立武蔵丘高校で1年生全員を対象に取り組ませている英語暗誦大会の様子をビデオもまじえて報告していただきました。教員自身がstudent(学徒)であり、生徒と共に成長し、学びの場になっていると感じました。48年の伝統を今後も守り続けてほしいと思いました。
★伝統行事
昨年は48回目。2006年11月22日に本選。教員が示した10の英文から生徒が1つ選び、暗誦する。オーラルコミュニケーション1の授業で全員が行う(予選)。クラスコンテストで選ばれた代表者は、各自の選んだ題材の拡大したものを暗誦する。
★人気のある題材
 人気のある題材は、キング牧師、チャップリンの独裁者、など。出典は『感動する英語』『挑戦する英語』(共に文藝春秋)、WORDS TO REMEMBER(桐原書店)、『音読王』(小学館)とリーディングの教科書。 日程:9月上旬に大会の告知と題材を配布。10月上旬に題材を説明、テープへのダビング、前年度の本選のビデオ視聴。10月中旬に題材の申請、各自で練習、授業で練習。11月上旬に授業で予選。
  • 予選:生徒と教員が採点し、クラス代表を推薦する。「暗記の完全さ」「発音の正確さ・明瞭さ」「清涼」「態度(熱意、内容理解=アピール度)」の各項目5点で20点満点。
  • 追試(re-try):11月上旬の3日間15:30〜18:00に2人の教員で100名近くの生徒の再挑戦につきあった。「2分以内に9割暗誦」だったので7,8回目に合格する生徒もいた。1週間経っても覚えない生徒にはパッセージを2分割したり、段落ごとに区切って暗誦させた。大半は12月上旬に合格。1月まで持ち越した生徒もいたが最終的には全員がやり終えた。
★エピソード
「追いかけます、地の果てまでも」という意気込みでやっていたために下山先生は疲れすぎて肩を痛めてしまったそうです。
★感想
英語暗誦大会を50年近くも続けてこられた英語科の先生方の熱意と学校の体制がすばらしいと思いました。


(連絡先:萩原一郎)
(2007年11月27日)