■ 神奈川新英研11月例会
2006年11月
<< '02年'03年'04年'05年'06年'07年'08年'08年'09年'10年'11年 >>
2月3月4月5月6月7月11月12月
 11月21日、大倉山記念館にて、参加者13名。

●実践報告(中学)

「平和な心が育つ授業を目指して」

福島悦子さん(板橋区立板橋第五中学校)
 昨年8月の新英研全国大会(愛知)第9分科会の再レポート。実際にアウシュビッツやベトナムを訪れた福島先生の実感のこもった言葉に生徒たちが反応していく様子を報告していただきました。今回、会報作成をしながら、いただいた資料を読み返し、キング牧師、アレン・ネルソンさん、写真家ケビン・カーター氏…、それぞれを充実した資料で多角的視点を提供しながら中学生に無理なく取り組ませている福島先生の勢いに圧倒されました。これからもパワフルに活躍されることと期待しています。
(1)福島先生
・ 今回の報告についてレポーターから:昨年度初めて3年間受け持った生徒を卒業させました。人を傷つける言葉を平気で言う生徒たちに授業でどのようなことができるか。日常生活の中の平和のありがたさに気づかない生徒たちにどのように平和の大切さを伝えていったらよいのか、試行錯誤を重ねてきました。自分自身の海外旅行の体験や、世界で起こっている出来事などを授業で取り上げ、生徒と気持ちをシェアする授業を目指しました。また、身近な人たちとの温かい関係づくりも大切にしてきました。失敗もいろいろありましたが、今回はこれまでの3年間のことをレポートさせていただきます。
(2)アウシュビッツ
・ 例会当日:クイズ形式で質問しながらアウシュビッツを訪れた時の写真を見せてくださいました。
(3)ベトナム
・ ベトナムの中学との交流:2003年にベトナム中部カングァイにあるHuynh Thuc Khang(フン・トゥック・カン)中学を訪問。「みんなの書いた手紙やカードを教室で見せるMs. Fukushima。英語担当のタム先生のお陰で返事を書いてもらえることになりました。やったー!」「ベトナムに届いたよ。みんなのこころ!」というキャプションと写真。
(4)平和教育
・参加者から「何が福島先生をこのような平和教育に導いたのか?」が知りたいという声があり、伺いました。
●2001年の同時多発テロが大きな原因。ニューヨークに居たことがあり、好きだったツインタワーが無くなったのがショックだった。また「ジョン・レノンの『イマジン』が放送禁止になったのは何故? 平和を訴えるべき、この時期に…」と思ったのがきっかけ。その頃、生徒に意見を書いてもらったら、意外とたくさん書いてくれたので「分かち合うこと」が大切なのかなと思った。次に2002年のベトナム旅行が大きかった。平和とは「ある」ものではなくて「作っていくもの」だと感じた。

(連絡先:中村康雄)
(2007年5月10日)