■ 埼玉新英研4月例会
「アメリカでの子育てと学校・教育」
越智さんには、2人のお嬢さんがあり、姉が6歳の時、一緒に渡米、小学校低学年を米国で、中学校は日本で、現在は、米国の大学に在学。妹を米国で出産、小学校は日本だが、小中の数年間は米国、現在、日本の高校に在学。との 経験から、本人のことばにたいする態度・位置づけが大事だと話された。
読むことをきちんと習った方が、その後の保持にもつながる。中途半端だと日本語も英語もどちらもきちんと身につかないとのこと。それと、社会のありようにも言及され、住んだ地域では、親がどんどん、行事や授業をヘルプしていたの で、日本の学校の閉鎖性にも驚いたという。
米国での子育ての話を聞きに、東京から家庭科の方もおいでになられた。
「小学校での英語の授業」
パティさんは前半から参加され、日系であることもあって、日本語でやりとりできたのは、幸いであった。
桐谷さんから、戸田市が国際理解特区で、すべての小学校で英語がなされるようになり、戸田の場合は、ALTの巡回があるが、打ち合わせができないなどの問題がだされた。またALTも派遣であり、制度上も問題は多い。
また、とくに英語に力を入れている学校では、子どもの要求とのミスマッチで、高学年で英語嫌いが増えているとのことであった。
しかし、パティさんは、英語を教えるのではなく、英語をとおして、文化を教えたいと述べた。
例えば、クリスマスは、「何かをもらう日ばかりではなくて、自分もあげるのですよ」と児童と一緒に手を縁どったものに、自分のできることを書いて、実際に親にするようにさせたという。
また、チャンツも、リズム指導のみに使うのではなく、本来は遊びと、一体なので、遊びという文化も教えるべき、とのこと。
こうした実践は、ぜひ新英研でも、共有していきたい。
児童英語にたずさわっている方、美術が専門の方も来られ、多彩な参加者であった。近況報告では、4月当初、本人の意に反して、職員会議でもサポートもかなわず、担任をはずされたとの話があった。一堂、驚きと怒りで一杯になったが、例会でこそ、集まって元気になる、と実感した。
(文責:淺川)
(連絡先:浅川和也)
(2004年11月21日)
前半は「アメリカでの子育てと学校・教育」として、越智三佳さん(異文化理解ワークショップ講師・留学生カウンセラー)から、後半、そして「小学校での英語の授業」をマリリン・パティさん(戸田市ALT)と桐谷幸子さん(戸田南小)からの報告であった。