■ 埼玉新英研3月例会
「一年の仕上げをチャップリンの独裁者で」
竹内さん(鴻巣高校)は、落ち着いた学校だが、生徒は勉学の意欲にやや欠ける中で、2年生の最後に、教科書(New Cosmos)にあるチャップリンの教材の発展で「独裁者」のスピーチにとりくんだ。
ていねいなプリントをつくり、読みとった後に、クラス40人でリレースピーチ、分担を決め、練習し、ピデオに録画した。あらためてビデオを見ると、きちんと読めていないところがあり、日ごろからの音声指導の弱点が目についたとのこと。
やはり、チャップリンのスピーチは普遍的なメッセージがあり、この時代に、ぜひ学びたい教材である。
もう少しし、まとまった分量をおぼえさせたらどうか、意欲のある生徒には、全文暗記に挑戦するような機会をもうけたらどうか、班でのとりくみはどうかなどほか、指導の細かな手だてについて、論議された。
- <竹内レポート感想より>
- ・実践をありがとうございました。「独裁者」の実践を聞くことが必ずしも、多くありません。今度も必要な実践に取り組まれ、さらにキング牧師の実践への意欲を聞き、頼もしく思えました。
「歴史にあきらめない」
キムさんは13年前に本名を名乗るようになった。
キムさんが、日本社会に同化しようとしていた頃のこと。民族と出会い、嫌日感情をもった時期もある。韓国の人たちからも逆に、差別されるなか、在日というアイデンティティに悩むようすも語られた。
しかし、日本で歴史をきちん見つめている方々や韓国で平和運動にかかわっている人びととの出会いのなかで、友人として出会っていくことの大切さを知ったという。
厳冬の北海道知鞠内で、日本・韓国・在日の人びとが、出会うワークショップを続けている。昨今の「北朝鮮」にかかわるマスコミの報道や世論によって、これまで、人権教育などでがんばってこられた方が、身の危険を感じるということが、あるという。今、日本社会が偏狭になっていくのが、おそろしい。ただ皆、同じというのは、ごまかしの教育であって、ちがいをぶつけて、つきあっていきたいと語る。戦前や、分断の歴史、悲しい歴史を、ズバッと語られて、目頭が熱くなる場面もあった。
- <金レポート感想より>
- ・まず、彼女のエネルギーに圧倒された。年間の生活の中身のこさ、感性の鋭さから、ほとばしる日本語の豊富さにおどろかされた。隣の国のことが、日本のマスコミで歪んで伝えられる毎日、祖国統一を心から願う、在日の彼女の話から多くを学びました。
(文責:淺川)
(連絡先:浅川和也)
(2004年11月21日)