■ 神奈川新英研7月例会
2004年7月
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●実践報告(高校)

「テストからみた困難校の英語の授業」

関口 昭男さん(県立麻生総合高校)
(1)学校
・ 麻生総合高校:今年4月、柿生西高校が柿生高校と統合、麻生総合高校になった。
(2)テスト
・テスト作成の工夫:B4版で記入回収方式(返却時の見直し授業に備えて+追試験[課題扱いで採点]がやりやすい)/時間をかければ出来やすそうな問題にする/自己表現で答える設問を入れる(採点者の楽しみになる)/テスト時間も授業の一コマと考え、生徒が考え、あとに残るものにしたい
・目指すこと:昨今、携帯電話(メール)でのトラブルで生徒同士のケンカがある。言葉の教員はこのことをよく考えなくてはならない。ことばがもつ意味の大切さや深さ、楽しさを伝えたい。
■参加者の感想
□テスト作りって、難しく、奥の深いものだと思います。生徒の立場に立って、少しでも答えやすい工夫をされているところに頭が下がります。
□ 「教育」or「子どもを思う気持ち」を教えられました。

●実践報告(中学)

「自己表現活動を取り入れた3年生の選択授業」

関口 守義さん(東京都稲城市立稲城第5中学校)
生徒/保護者の様子:指示待ちで受け身の態度が目立つ。家庭学習の取り組みの差が激しい。自己表現活動をさせると「塾でやることと合わない」というクレームがでる。幼稚園、小学校時代に保護者同士・生徒同士の関係が壊れていて、それを引きずっていたりする。
(1)授業
・ ふだんの授業の流れ:『New Crown』
(1) Greeting (2)English Song (3)Bingo (4)文法事項の説明 (5)Textbook (6)ノート整理の宿題
(2)自己表現活動
・ 自己表現:2時間に10分は自己表現の時間をとるようにしている。I want to ~. / I have been to (場所). / I have never been to ~などの文型を与え、B6版に提出用として回収→プリントでshareする
・ 修学旅行中に海外から来た人にインタビュー+ピースメッセージをもらう。以下はメッセージの抜粋:
・The ocean drowns in a drop of kindness.(海でさえもやさしさのしずくの中では溺れてしまう)[Belgium]
・I hope we can all be united through God.(神を通じてみんなが1つになれることを望みます)[Brazil]
・Be tolerant.(寛容であれ)[Germany]
・ 「世界で一つだけの花」の英訳:生徒とALTの合作。
・ 恋の一行詩[田中渡さんの追実践]。
・ 友達に受験のお守りをつくる。
・ その他:サラ先生の紹介したMy colorの活動(会報No. 106参照)、五行詩、ベトナムとの交流、スキーキャンプのことを書く、など。

■参加者の感想
□関口先生の英語表現活動は、日常、子どもたちがぶつかる問題を題材にした、子どもたちも生の声が聞こえてくるすばらしいものでした。
□たぶん私が新英研に通い出したのも関口さんと同年齢ぐらいの頃だったと思います。新英研を知って、3,4年くらいのことでしたが、それでこれ程の実践とは大変なことだと思います。私なんか10年以上の間、ただ例会に来るだけで、他人の発表を聞いて満足していましたから。レポートを聞きながら、自己表現をしばらくやっていないことに気がつきました。自分としては、colorの活動が特におもしろそうだと思いました。


(連絡先:中村康雄)
(2004年12月13日)