■ 埼玉新英研6月例会

2003年6月
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2/3月4月6月

(1)「生徒とつくる楽しい英語の授業」

佐藤 恭子・戸田市立新曽中学校)

 佐藤さんは、以前、『新英語教育』の「教科書の創造的の扱い方」を戸田サークルで担当された。それらをもとにした報告であった。
 まず、生徒の意欲を引きだすのに、さまざまな活動でステッカーを渡すようにしている。ステッカーはいわば、項目別評価になる。練習も徹底し、カードをひいて、語形変化が言えるようにもする。教材づくりでもできるだけ本物をこころがけ、同僚の教師が登場するプリント(デジカメで撮影)をつくりプロフィールを話題にするなど、している。さらに、学んだ表現をつかってストーリーを書くようにさせると、ノート数冊にもおよぶ成果をあげた生徒もいた。

 印象に残ったのはALTとのかかわり方だ。当初は、ビジットの頻度が多くなかったが、やがて常駐するようになると、授業を一緒に考えたりすることもできるようになった。例えば、定番のショッピングゲームで、本物らしくお札などを用意すると、お金の数え方で生徒はエキサイトしてしまう。
 そこで、ALTと、ここでの何かを問い直し、活動をできるだけシンプルにするようにしていった。英語科の掲示板をつくりALTが1つのコーナーを受け持つようになった。生徒がそこに質問を書いてはり、ALTが答えるようにも活用している。普段は、発言の少ない者がたくさんの質問を寄せることからも、好評だ。 

(2)「少人数制と私の授業」

松岡 元・桶川高校)

 高校での少人数制のクラスの報告が、松岡元(桶川高校)さんからあった。20人での授業は、ゆったりしていて、生徒とよい関係ができる。と同時に、人数が少ないので、緊張感がある。よく指されるので、好意的に受けとめない者もいるらしい。メリットは生徒の名前がおぼることができ、個別指導ができることだ。指名もするが、質問をうけることも多く、疑問をすぐに聞くという雰囲気ができる。このような積極的な取り組みにより、成績不振者が減ったとのことであった。

 なかなかよい英作文のテキストがないので、できるだけたくさん独自の英文からなるプリントをつくって授業にのぞんでいるという。どのようなドリルがよいのか、教材論まで論議はできなかった。人数が減ると管理しやすいとか、能率があがるということでなく、教師や生徒一人ひとりの味が生かせるゆったりとした授業が、少人数のクラスではできる、という典型である。

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(連絡先:浅川和也)
(2003年7月13日)