■ 千葉支部3月例会

2003年3月
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3月6月10月11月
 3月25日(火)午後2時より、柏市中央公民館5階和室にて。レポーターは新英研中央常任委員・西武文理大学の鈴木政浩さん。「音読をどうやってますか?~これが真の力が付く音読だ!目からウロコの音読法~」
 鈴木さんの魅力で初参加の方々(それも女性)の多いこと。

 まず音読指導のステップ。初めは単語レベルから。
 以前中学生にフォニックスを使ってみたが、次第に憶えなければならない規則が増えてきて意欲をそいでしまった経験から、独自のプリントを作成。知っている単語を使って未知の単語を発音できるようにした。
 次の語句レベルでは「英語らしい」発音ができるようになると喜ぶので、日本語の発音を使って「らしい」発音をしようというもの。"ワラbeautiful world!"とか「信号」でsingleとか「ガリ」で"Got it?"とか。意味わかります?昔、百万人の英語という番組で「アメリカンイングリッシュ道場」というのがあって、「ワラワラメソッド」とかいうのをやっていたのを思い出しました。
 「どうじょうやぶりい!」という雄叫びを聞いて懐かしいと思う人は年寄りです。余計な話をしてしまいました。

 文レベルではスラッシュ読み。苦手学生には単語連続3語が壁で、それ以上の数になると難しい。とことんできない学生にはカナふりをさせるが、こちらでそれをやってあげる場合も。
 次に教師の重要な心構えとして、どんな稚拙な読み方でも少しでも良いところを見つけ指摘してあげることが大切。また音読において、できない学生に関しては速く読ませることのメリットは全くないことが統計上明らかになっているとのこと。
 次にパソコンの活用事例。英文単位で音読する場合、stressをどこに置くかを示すのに、ワープロを使えば簡単にフォントを大きくできるので、視覚に訴える音読プリントがすぐにできる。

 次は歌の活用
 Pat Benaterの"Tell me Why"は音読で最初に使う歌。Al Jarreau & Vanessa Williamsの"God's Gift to the World"。基本的な文法事項で活用可能な歌。Mariah Careyの"Hero"もゆっくりした曲なので音読に使える。
 Basiaの"Copernicus"は歌詞を見ながら聞いていても目がついていかないほど速い曲。この歌が歌えたら単位をあげると言って、実際2割くらいの学生が歌えてしまうが、本当は何度も音読したあとに聞けるようになるのが目的。リスニング力を付けるためには速く読めるようにすることが有効。

 最後にパソコンをフル活用した教材について。
 映画を使った音読。Oral Interpretationが日本の音読指導には欠落していると言われている。そこで映画が登場。パッチ・アダムズの冒頭部分を使う。映像を流し、音声はせりふのないサントラを使用。朗読する学生はまるで映画で自分が役者になってせりふを言っているかのような気分になれる。学生の朗読したものを聞かせていただいたが、とても英語が苦手な学生とは思えないすばらしいものだった。

 鈴木さんの報告のあと、参加者の自己紹介となりましたが、こんなに人数が多いとそれだけでも1時間かかりました。いつもこうだといいのにな。鈴木さん、また来てください。

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(連絡先:宇野智之)
(2003年9月14日)