■ 関西ブロック研究集会

2006年1月

2006年 関西ブロック研究集会


 1月5、6日に京都の南部、プラムイン城陽で行われました。参加者は延べ54名、会後の城陽散策10名で、楽しい中にも密度の濃い研究会。

1)記念講演


 鈴木光治先生が「日米の判例に見る子どもの権利」と題して、アメリカ合衆国の憲法修正の歴史的解説・具体的な事件と判例をもとに、日米の子どもの人権の実情をわかりやすく比較解説されました。

2)実践・研究報告


レポート(1)選択授業で英語落語を

福田香里さん(滋賀・中)
 英語落語の実践。まず、英語落語とは何かということで、落語のビデオを見せ「落ち」についても説明。英語圏と日本文化の違いを題材にしたユーモアあふれる生徒作品がいっぱい。

レポート(2)リラックス・柔軟発想で英作文―WRITING Ⅱ(3年選択)の試み

浮田義巨さん(京都・高)
 予習しない・競争しない・グループでの自由な話合いで課題作文をできるだけ多く書けるように、と試みた実践。生徒の英文は内容豊富で質も高いものです。

レポート(3)The most Important Global Issues for Human Beings and the Earth

長田寿和子さん(兵庫・中)
 「21世紀を生き抜く子ども達に必要な教育は?」を課題にして子ども達と話し合い、得た結論は(1)The environment (2)Peace (3)Health (HIV/AIDS)。このタイトルで冬休みにプロジェクトレポートを英語で書かせた。

<特別報告>映画でなぞるアメリカ史

吉浦潤次さん(大阪・高)
 アメリカ合衆国建国から最近までを見事に映像でまとめ、豊かな知識と映画がこんなにも面白いという気持ちでワンポイント解説され、どの作品もみたくなる内容でした。

レポート(5)「PENSTYYシステム」

田中栄司さん(大阪・高)
 予習をさせずに授業で大意を類推させ、わからない単語も類推させてから意味をチェックし、ペアワークで理解を深めさせ、試験前に全訳を配る授業方法の報告。

レポート(6)朗読劇「アレン・ネルソンさんの人生」の取組み

山口良子さん(京都・中)
 アレンさんは元米海兵隊員としてベトナム戦争に従軍。除隊後、戦争後遺症を克服し非暴力と平和の活動に打ち込んでいる。その人生を、中学1年生が脚本化し学園祭で演じたDVDを紹介。

レポート(7)ヘイワの人文字を描いて50年-滋賀・甲南中の実践から

一宮和一郎さん(滋賀・大)
 英語教育と学校行事をリンクさせた一宮さんの人生の集大成ともいえる実践の紹介。有精卵的学力の根幹を紹介され、英語教育での人格形成を理論的に説明。

3)文化行事

  フォトグラファー=中川裕次さんによるカンボジアの地雷源の村の写真展示とお話。地雷の恐怖を画面に映し出しながら溢れる思いで語られ、圧倒的な迫力があり揺り動かされました。

(2006年5月15日)

日 時: 2006年1月5日(土)13:00〜6日(日)12:00
会 場:
プラムイン城陽
(京都府城陽市寺田大川原24-1 電話0774-58-0010)
〔近鉄寺田駅12:40,JR城陽駅12:50に宿舎からの迎えバスが出発〕
内 容:
  1. 記念講演「日米の判例に見る子どもの権利」鈴木光治先生
    (新英研静岡支部所属;講演要旨「東京の良心的な教師が、行政にいじめられ、生徒が萎縮している今日、未来を担う子どもの人権について、日米の判例を読んで考えたい」)
  2. 実践・研究報告(各府県より1本)
  3. 文化行事および終了後の周辺散策は企画中
 
費 用: 8,000円(1泊2食+参加費)