■ 九州ブロック集会

2005年12月

2005年 九州ブロック集会(第50回九州民教研<原鶴>集会)


 12月25日(日)〜26日(月)、福岡県杷木町原鶴温泉にて、全体会をサンライズ杷木で、分科会を泰泉閣で開催。全体会の記念講演は「なぜ、学校で勉強するの?と問われて・・・」岩辺泰吏さん(東京・元小学校教諭)、昨年退職するまでの思い、現在の現場の辛さなどをユーモラスに語っていただきました。
 14時からの外国語教育分科会には参加者21名。レポート発表をまとめて初日にすませ、討論は2日目に回すという運営法に。時間の有効利用のため、質問したい項目を用紙に記入してもらい、2日目の討論に先立って答えてもらうようにしました。

外国語教育分科会


(1)「南アフリカ・スタデイー・ツアー報告」

長崎・中学校・内海さん他
 南アフリカで、エイズの子供たちへの支援活動をしておられる(元JICA職員の家族)吉村さんの元を訪れた際の報告でした。動物保護区の雄大な自然と、エイズの子供たちの姿が、多くの映像で語られました。また、現地の小学校での交流では、1クラス80人もの児童が熱心に英語を学ぶ姿に、みんな驚嘆しました。

(2)「入門期、英語嫌いをつくらない中1の英語授業の工夫」

大分・中学校・羽野さん
 中学入門時の、新鮮な興味と関心が失わなわれないように工夫された、きめ細やかな実践。

(3)「オーラル・コミュニケーションの取り組み」

長崎・高校・小田さん 
 ALTの協力により、1クラス2分割の少人数授業を基本としてきた。生徒間の人間関係が悪く、ペアやグループの編成さえままならぬクラスでも、「世界平和は人の心から!」と訴え、リング状の座席やくじ引きなどの工夫で、徐々に改善していった。

(4)「授業におけるオーラルイントロダクションの試み」

大分・高校・高田さん 
 指導の困難だった初任校で始めたのが、黒板に絵を描きながらのオーラルイントロダクションだった。3校めの今も試行錯誤中。授業中に描いたり、前もって模造紙に描いたりしているが、いずれも時間と労力を要する。生徒の反応は、学校やクラスによって様々。  夜の交流会では「アンゼラスの鐘」が上映され、「夜の交流会」では福岡新英研の阿世賀先生による、プロも顔負けのマジックが披露されました。

(5)「自由英作文を指導する試み」

大分・高校・中村さん 
 テーマについて深く考え、自分の考えを論理的に表現する力を与えるノウハウを記した手引きプリントを用意。英文を読んだ後で、「自分の意見」「なぜ、そう思うのか」「結論」をセットにして書かせた。

(6)「ベトナム友好村訪問の報告」

熊本・高校・畠田さん 
 新英研のベトナム旅行で、「ベトナム友好村」を訪れ、募金を届けた。想像以上に苛酷な被害に苦しみながらも、前向きに学び、暮らしている子供たちの姿に感銘を受けた。

(7)「仮説実験授業ワークショップ」

長崎・高校・小田さん 
 最初から結論を与えるのでなく、生徒自ら「推論する」「自ら検証する」ことを通して真実を見出していく「仮説実験授業」の手法の外国語による実践の紹介。
<討論>
(1)発音指導について、(発音記号も含めて)どうしているか?
(2)生徒の目線によった授業とは?

(文責:鈴木奈尾子)
(連絡先:白水堅慈)
(2006年5月15日)


期 日: 2005年12月25日(日)9:00〜26日(月)15:30まで
会 場: 福岡県杷木町サンライズ杷木(受付・開会集会・全体会)
原鶴温泉泰泉閣(分科会)
テーマ: 「子どもたちに やさしさと かしこさと たくましさを」
内 容:
記念講演
(25日10:30〜12:30)
「生きることと学ぶことをつなぐ・私たちの仕事」
講師:岩辺泰吏(元小学校教諭・日本作文の会全国委員・著書多数)
分科会・講座
(25日14:00〜17:00 26日9:00〜12:00)
夜の交流会
「おもしろ演芸大会」(マジック・博多にわか芝居等現場教師によ る)。
憲法・教育基本法を学ぶ。
不登校を考える集い。地酒を楽しむ会など。
その他
(26日午後)
九民研50周年行事・閉会行事:うたやスライドで50周年を振り返 る企画
参加費用: 参加費 3000円(一般2000円、学生1000円)
宿泊費 10000円