■ 九州ブロック集会
2004年4月
2004年 九州ブロック集会(第49回九州民教研<嬉野>集会)
1日目
(1)「よくわかる、楽しい英語の授業をもとめて」
重 秀文さん(佐賀・呼子中学校)
技術科との複免で、両方の教科を掛け持っているという独自の立場からのレポートでした。「英語の授業でも、もっと生徒の笑顔を引き出したい。」という願いを実現するため、さまざまな 努力をされているようです。入門時のフォニックスによる導入、学校全体での基礎力充実テスト、発言を引き出すための授業中ポイント制、TTによる授業などでした。
参加者からは、TTの実施において、T1,T2と立場を分けることについての疑義(2人が対等で教えるべき)、フォニックスを教科書と併行させることの難しさなどが出されました。
技術科との複免で、両方の教科を掛け持っているという独自の立場からのレポートでした。「英語の授業でも、もっと生徒の笑顔を引き出したい。」という願いを実現するため、さまざまな 努力をされているようです。入門時のフォニックスによる導入、学校全体での基礎力充実テスト、発言を引き出すための授業中ポイント制、TTによる授業などでした。
参加者からは、TTの実施において、T1,T2と立場を分けることについての疑義(2人が対等で教えるべき)、フォニックスを教科書と併行させることの難しさなどが出されました。
(2)「Life is so good: 受験校で、教材を深める取り組み」
中村龍彦さん(大分・豊府高校)
時間の都合で、残念ながら、私は発表を聞くことができませんでしたが、レポートを読ませていただく限り、県下でも指折りの受験校の多忙な中で、内容のある教科指導を目指すという、根本理念が感じられました。長文読解の教材として取り上げられたのは、98歳で初めて学校に通うことに、限りない喜びを抱いた、実在の黒人の男性の逸話。細部にこだわり過ぎず、内容を把握するための設問プリントなど、きめ細かな配慮に、教師の人格が滲み出ていました。
時間の都合で、残念ながら、私は発表を聞くことができませんでしたが、レポートを読ませていただく限り、県下でも指折りの受験校の多忙な中で、内容のある教科指導を目指すという、根本理念が感じられました。長文読解の教材として取り上げられたのは、98歳で初めて学校に通うことに、限りない喜びを抱いた、実在の黒人の男性の逸話。細部にこだわり過ぎず、内容を把握するための設問プリントなど、きめ細かな配慮に、教師の人格が滲み出ていました。
2日目
(3)「セヴァン・スズキのスピーチの教材化」
白水堅慈さん(福岡県)
おなじみ白水先生の手によるDVD教材の発表でした。既成のビデオを何度も観るうちに、英語テロップと本人の言葉とのギャップ(本人の原稿を元にしたせいか?)に気付き、音声により忠実なものを自作されたという、苦心の作品の発表でした。レポーターは、県の教育事務所に籍を置き、現場での実践ができないので、入手された方々に期待するということでした。
おなじみ白水先生の手によるDVD教材の発表でした。既成のビデオを何度も観るうちに、英語テロップと本人の言葉とのギャップ(本人の原稿を元にしたせいか?)に気付き、音声により忠実なものを自作されたという、苦心の作品の発表でした。レポーターは、県の教育事務所に籍を置き、現場での実践ができないので、入手された方々に期待するということでした。
(4)「私のデータBOX」
鈴木奈尾子(長崎工業高校定時制)
職業校と定時制という2つのワクのため、極端に少ない授業時間の中で、できることを模索中という報告です。昨年から行っている「連記小テスト」と、歌の教材を中心に発表しました。5回連記のテストで、達成感を目指すという方法は、生徒からは結構、好評です。しかし、参加者からは「単純作業に過ぎない。語彙は自然に身につけるべきだ。」「語の原義が身につく方法を考えるべきだ。」などと、辛口の意見も相次ぎました。また、読解の指導法でも「和訳は必要ない。オーラルにより、自然と理解できるのでは。」という批評もありました。参考にさせてもらいます。
職業校と定時制という2つのワクのため、極端に少ない授業時間の中で、できることを模索中という報告です。昨年から行っている「連記小テスト」と、歌の教材を中心に発表しました。5回連記のテストで、達成感を目指すという方法は、生徒からは結構、好評です。しかし、参加者からは「単純作業に過ぎない。語彙は自然に身につけるべきだ。」「語の原義が身につく方法を考えるべきだ。」などと、辛口の意見も相次ぎました。また、読解の指導法でも「和訳は必要ない。オーラルにより、自然と理解できるのでは。」という批評もありました。参考にさせてもらいます。
(5)「中学校における外国語教育の『固有目標』の探求とそれにせまる事業実践および評価法の追及(抜粋)」
緒方智子さん(長崎:総合科学大学)
40年近くの実践を振り返る、壮大な論文の一部を報告していただきました。外国語学習は「人格形成」に必要であること、「異種文化と衝突」する体験によって、「自己を客観化」することによる成長、また、コミュニケーションを拒絶していた生徒の心を開かせた、「クッション言語」という役割も持ち得ることなどが、豊富な事例とともに語られました。
また、「表音文字」という性格上、「音と文字のつながり」を教えないで、生徒の自主活動も、教科内容の深まりもあり得ないという、実体験に基づく指摘があり、参加者一同に共感が広まりました。
発表に対する質疑の他にも、小学校教師からの、「やらざるをえない立場にあり、方法や基準を与えられない。」という悩み、「小学校に適した方法論も提示して欲しい。」という要望があった。また、組合の教研が衰退している現状を憂える声も上がり、組合教研を母体として生まれたサークル活動として、今後の動向への注目が促されました。
40年近くの実践を振り返る、壮大な論文の一部を報告していただきました。外国語学習は「人格形成」に必要であること、「異種文化と衝突」する体験によって、「自己を客観化」することによる成長、また、コミュニケーションを拒絶していた生徒の心を開かせた、「クッション言語」という役割も持ち得ることなどが、豊富な事例とともに語られました。
また、「表音文字」という性格上、「音と文字のつながり」を教えないで、生徒の自主活動も、教科内容の深まりもあり得ないという、実体験に基づく指摘があり、参加者一同に共感が広まりました。
発表に対する質疑の他にも、小学校教師からの、「やらざるをえない立場にあり、方法や基準を与えられない。」という悩み、「小学校に適した方法論も提示して欲しい。」という要望があった。また、組合の教研が衰退している現状を憂える声も上がり、組合教研を母体として生まれたサークル活動として、今後の動向への注目が促されました。
参加者の中に、小学校や他教科の方、留学生もいたことで、多彩な発言もあり、充実した内容となりました。今後、「もっと気楽に、レポートを持参してもらう」ことを課題にしたいと思います。
(2005年1月22日)
日 時: | 2004年12月26日(日)9:00〜27(月) |
会 場: |
佐賀県嬉野温泉(和多屋別荘) 受付・開会集会・全体会→嬉野町公会堂 |
テーマ: | 「子どもたちに やさしさと かしこさと たくましさを」 〜平和的関係を・むすびあい〜 |
外国語分科会 テーマ: |
「よくわかる、楽しい授業を求めて」 |
内 容: |
|
参加費用: | 参加費3,000円、宿泊10,000円 |
連絡先: | 佐賀県 中野 譲 |
(2004年11月20日)
初日、嬉野町公会堂で行われた記念講演は、高橋哲哉さんの「心と戦争」。憲法と教育基本法の改悪がどんな大きな危険をはらむのか、わかりやすく解説され、満場の聴衆をうならせていました。
外国語分科会は17名でした。佐賀県の担当者は、司会とレポーターを兼 ねる奮闘ぶりでした。